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暗号資産

暗号資産(仮想通貨)の口座を作る前に|登録業者の調べ方、リスク、税金のこと

暗号資産(仮想通貨)の口座を作る前に|登録業者の調べ方、リスク、税金のこと

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この記事の目次
  1. まず、相手が登録業者かどうか
  2. 暗号資産は「お金」ではない
  3. 口座を作る前に、公式サイトで見ておく場所
  4. 「販売所」と「取引所」は別物
  5. 詐欺は「もうかる話」の顔をしてやってくる
  6. 税金は、いまと、これから
  7. 申込みのときに用意するもの

暗号資産の口座は、株やFXの口座よりも気軽に作れる印象があるかもしれません。アプリをダウンロードして、メールアドレスを登録して、本人確認をして。手続きはたしかに短いです。

ただ、金融庁が暗号資産について出している注意喚起の量は、ほかの金融商品と比べてもかなり多いと感じます。それだけトラブルの相談が寄せられているということでもあります。この記事は、口座を作る前に一度立ち止まって確認しておきたいことを、金融庁と国税庁の公表資料をもとにまとめたものです。価格の見通しや、どの銘柄を買うべきかといった話はしません。

まず、相手が登録業者かどうか

国内で暗号資産と日本円などの法定通貨との交換サービスを行うには、暗号資産交換業の登録が必要です。この制度は平成29年4月1日から始まりました。

登録されている業者は、金融庁の「暗号資産交換業者登録一覧」(PDF・Excel)で確認できます。令和8年9月30日現在の一覧に載っているのは27業者。登録番号、所在地、代表電話番号に加えて、各社が取り扱う暗号資産の名前まで載っています。口座を作ろうとしている会社の名前を、一度この一覧で探してみてください。

あわせて見ておきたいのが、金融庁の「無登録で暗号資産交換業を行う者の名称等について」です。SNSやメッセージアプリで紹介された海外の取引所が、ここで警告を受けていることがあります。

一つ誤解しやすい点があります。登録一覧の冒頭には、記載された業者が扱う暗号資産について「資金決済法上の定義に該当することを確認したものにすぎない」と書かれていて、さらに金融庁・財務局がその価値を保証したり推奨したりするものではないとも明記されています。登録は「最低限ここはクリアしている」という目安であって、おすすめの印ではありません。

読者

登録一覧に載っている業者なら、安心ということですか?

Trader100

登録は「最低限ここはクリアしている」という目安です。一覧の冒頭にも、金融庁・財務局が価値を保証したり推奨したりするものではない、と書かれています。

暗号資産は「お金」ではない

当たり前のようでいて、言葉にしておくと判断がぶれにくくなることがあります。金融庁の登録一覧に添えられた注意書きは、次のような内容です。

暗号資産は、日本円やドルのように国が価値を保証している法定通貨ではなく、インターネット上でやりとりされる電子データであること。価格が変動し、急落して損をする可能性があること。そして、必ずしも裏付けとなる資産を持つものではないこと。

「少しだけだから」と思って買った金額でも、価格の動き方は金額の大小に関係ありません。値動きの幅がどれくらいになりうるのかは、自分が買おうとしている銘柄の過去のチャートを一度眺めてみると、体感としてつかめると思います。

口座を作る前に、公式サイトで見ておく場所

金融庁は、取引をするなら、業者が行政処分を受けているかどうかも含めて、取引内容やリスク(価格変動リスク、サイバーセキュリティリスクなど)について業者から説明を受け、十分に理解するよう呼びかけています。

具体的には、各社の公式サイトで次のページを開いておくと、あとから「こんなはずでは」となりにくいです。

確認したいこと 見る場所
扱っている銘柄 公式サイトの取扱銘柄一覧、金融庁の登録一覧
手数料とスプレッド 手数料のページ
入金・出金の方法と手数料 入出金のページ
お客さまの資産の管理方法 分別管理やウォレット管理についての説明
ルールとリスク 取引説明書・契約締結前の説明書面

「販売所」と「取引所」は別物

国内の業者の多くは、売買の方法として「販売所」と「取引所」の両方か、どちらかを用意しています。名前が似ているので混同しがちですが、仕組みはまったく違います。

販売所は、業者が提示する価格で、業者を相手に売買する方式です。画面がシンプルで、金額を入れてボタンを押せば買えます。そのかわり、買う値段と売る値段のあいだに差(スプレッド)があり、これが実質的なコストになります。「手数料無料」と書かれていても、コストがゼロという意味ではありません。

取引所は、ほかの利用者と注文を出し合って売買する方式です。指値などの注文方法を理解する必要がありますが、価格は利用者同士の注文で決まります。手数料の有無や水準は各社で違います。少額を何度も売り買いするつもりなら、この違いだけで手元に残る金額が変わってきます。

詐欺は「もうかる話」の顔をしてやってくる

金融庁は、暗号資産や詐欺的なコインに関する相談が増えているとして、話題性に便乗した詐欺や悪質商法への注意を呼びかけています。金融庁の名前をかたったメールや動画、業界団体の会員を名乗る勧誘についての注意喚起も出ています。

「必ず値上がりする」「元本は保証する」と言われた。SNSで知り合った人に、特定のアプリへの送金をすすめられた。登録一覧に名前のない業者に入金するよう言われた。どれか一つでも当てはまったら、その話からは離れてください。

自分でできる対策もあります。ログインには二段階認証を設定する。取引所を名乗るメールやSMSのリンクからはログインせず、公式アプリかブックマークから開く。パスワードをほかのサービスと使い回さない。どれも地味ですが、口座を作ったその日にできることです。

税金は、いまと、これから

国税庁は「暗号資産等に関する税務上の取扱い及び計算書について(令和7年12月)」で課税関係をまとめています。暗号資産を売ったり使ったりして生じた利益は、事業所得などの基因となる行為に付随して生じる場合を除いて、原則として雑所得です。給与などと合算して税率が決まる総合課税なので、所得が多い人ほど税率も高くなります。会社員の場合の申告の考え方は会社員のFX・暗号資産の税金に書きました。

これから変わる予定の部分もあります。国税庁の「令和8年度 譲渡所得・山林所得関係の主な改正のあらまし」によると、一定の暗号資産(特定暗号資産)を暗号資産取引業者を通じて譲渡した場合の所得を、20%(所得税15%、個人住民税5%)の申告分離課税にする特例が創設されました。損失を翌年以後3年間繰り越せる仕組みもあわせて設けられています。

ただ、適用が始まるのは金融商品取引法と資金決済法の改正法が施行された年の翌年1月1日以後です。このあらましは令和8年5月1日現在の法令にもとづくもので、その時点では改正法は成立していませんでした。いつから新しい扱いになるのかは、国税庁や金融庁の最新の発表で確かめてください。それまでは現行の雑所得としての扱いが続きます。

申込みのときに用意するもの

手続きはおおむね、メールアドレスの登録、基本情報の入力、本人確認、審査、入金の順です。本人確認については、警察庁(JAFIC)の改正資料によると、2027年4月1日から非対面の本人確認方法が見直され、マイナンバーカードなどのICチップを使う方式が中心になります。マイナンバーカードを手元に用意しておくと、話が早く進みます。

出典・参考にした資料

  1. 金融庁「暗号資産の利用者のみなさまへ」
  2. 金融庁「暗号資産交換業者登録一覧」(PDF)
  3. 金融庁「無登録で暗号資産交換業を行う者の名称等について」
  4. 国税庁「暗号資産等に関する税務上の取扱い及び計算書について(令和7年12月)」
  5. 国税庁「令和8年度 譲渡所得・山林所得関係の主な改正のあらまし」(PDF)
  6. 警察庁 JAFIC「改正事項に関する資料」(犯罪収益移転防止法)

制度や税制は改正されることがあります。手続きの前に、出典元で最新の情報を確認してください。